令和三年、元旦

明けまして、おめでとうございます。

 前年はコロナ禍の一年でした。全国一斉小・中・高校の一斉休校「要請」や、外出の自粛要請「要請」などがあって、消費経済に大きな翳りが出ました。
 もちろん不動産業界にもコロナ禍の影響はありましたが、それも地域と業態によって大きく異なったようです。たとえば大都市のテナントビルを仲介している業者は極端な顧客減少に苦しんだようですし、専ら学生アパートの仲介を扱っている業者も新規契約がなかなか決まらない中での契約解除が相次いで経営的に打撃を受けたようです。
 しかし不動産業界を全般的に見るなら、飲食や観光業者などでは対前年比50%以上もの業績不振といった壊滅的な影響は免れている、というのが現状のようです。地方の不動産業者では「古民家」への需要が出て、思わぬ問い合わせがあるようです。
 ことにバブル景気の頃に需要を見越して建てたまま売れず、不動産業者が「塩漬け」として、夏場だけ貸別荘として維持していた物件に顧客が付いた、という話を聞くことがあります。もちろん価格は当時見込んでいた売却価格の1/2から1/5という捨て値で、不動産業者の儲けは有りませんが、損切でも良いとの判断から、格安で売られているようです。
 今年はどんな年になるのでしょうか。先のことは分かりませんが、願わくばコロナ禍が収まり以前の日常が戻って来て欲しいものです。ワクチン開発は普通は二年程度かかるようですが、既に米国などでは接種段階になっているようですし、国内の製薬各社でも開発が進んでいて、塩野義製薬やフンジェスは治験段階にあり、第一三共など数社が治験の前段階に達しているようです。特効薬開発はワクチン開発よりもさらにも時間がかかり、十年以上かかるとされていますが、国内でも製薬や大学などの研究室で新薬が間もなく臨床段階に入るようです。
 コロナ禍以後、と題するブログを以前に書きましたが、その時と今も考えはあまり変わりません。ワクチンや特効薬が一般に行き渡っても、濃厚な接触や閉鎖空間で密な集会を避ける習慣は残るでしょうし、ITを利用したリモート・ワークはコロナ禍以後も進むのではないでしょうか。

2021年01月01日